出版情報
項目 | 詳細 |
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出版社 | 記録社 |
発売日 | 1986年11月 |
ページ数 | 237ページ |
ISBN | 9784877140694 |
本の概要
『灰になれなかった肺: ひろがるじん肺禍の実態』は、著者の小笠原信之氏が、じん肺(塵肺)という職業病に焦点を当て、その実態と被害者の声を詳細に記録したノンフィクション作品です。本書は、炭鉱や工場などで働く労働者が直面するじん肺の恐ろしさと、その社会的影響を浮き彫りにしています。具体的な事例や証言を通じて、読者にじん肺の深刻さと、その予防の重要性を訴えかけています。
著者について
小笠原信之氏は、日本のジャーナリストであり、労働問題や公害問題に関する取材・執筆活動を行ってきました。彼の他の著作には『ルポルタージュ三井三池』などがあり、労働者の権利や健康被害に関する問題提起を続けています。『灰になれなかった肺』では、じん肺問題に対する深い洞察と、被害者への共感が感じられます。
評価と感想
本書は、じん肺という職業病の実態を克明に描き出しており、労働環境の改善や労働者の健康管理の重要性を再認識させられます。特に、被害者の生の声を取り上げることで、問題の深刻さがよりリアルに伝わってきます。労働問題や公害問題に関心のある読者にとって、非常に有益な一冊と言えるでしょう。
重要なポイント
本書では、じん肺被害者の証言が多数収録されており、彼らの苦しみや闘いが生々しく描かれています。また、企業や政府の対応の遅れや無関心さも指摘されており、社会全体での問題解決の必要性が強調されています。
まとめ
『灰になれなかった肺: ひろがるじん肺禍の実態』は、じん肺という職業病の実態とその社会的影響を深く掘り下げた貴重なノンフィクション作品です。労働者の健康と権利を守るために、私たち一人ひとりが何をすべきかを考えさせられる一冊です。